雨漏りの応急処置を解説!自分ですぐにできる簡単な方法とは?

雨漏りの応急処置を解説!自分ですぐにできる簡単な方法とは?

雨漏りの応急処置は、二次被害を防止する上で大切です。

本記事では、雨漏りに直面したときに活用できる応急処置を解説します。

雨漏りの原因や、やってはいけない応急処置なども併せてご覧ください。

身の回りの物で可能、自分でできる4つの応急処置とは?

雨漏りの応急処置は、屋内の二次被害の発生や拡大を防止するのが目的です。

二次被害の発生・拡大の防止は、身近にあるものを使って、スピーディに実施するのが効果的。

本章では、自宅にあるものや、すぐに購入できるものを使った応急処置を解説します。

応急処置1.雨漏り箇所をブルーシート・ビニールシートで覆う

ブルーシート・ビニールシートは、ホームセンターで購入できる手軽さと、豊富なサイズ展開で雨漏りの範囲に合わせやすい柔軟性を備えているのがメリットです。

雨漏りが発生しているときは、正確な原因の特定は困難ですが、ブルーシートやビニールシートで広範囲に保護することで被害拡大を防止できます。

ブルーシート・ビニールシートを固定するときは、ロープではなく、おもりやテープを使うのがポイント。

おもりやテープは結ぶ手間がないため、屋根をはじめとした高所での作業が不慣れな人でも、比較的簡単に実施できます。

注意

当記事は、雨・風の中での作業は推奨しません。足場が濡れているときは、滑落・転落の危険性があるためです。やむを得ないときは、ヘルメットや命綱などを装着し、安全に配慮した上で作業してください。

応急処置2.防水テープで補修する

防水テープを貼る方法は、雨漏り修理業者の作業が開始されるまでに有効な応急処置です。

防水テープですき間を塞ぎ、雨漏りを抑止できます。

しかし防水テープの使用は、原因が特定できていなければ十分な効果が得られないのがネック。

防水テープの密着性を確保するために、補修箇所の洗浄や乾燥なども必要になるため、ブルーシートやビニールシートを使って保護するほうが現実的です。

応急処置3.ビニール袋を天井の雨漏り箇所にテープで固定

天井にビニール袋を固定して、床への水害を防止する方法は、次章で解説する応急処置を実施するまでのごく短時間をしのぐための応急処置です。

ビニール袋を固定する方法は、水が溜まるたびに高所での作業が必要になり、水が溜まると落下する危険性もあるためです。

雨漏りの状況にもよりますが、応急処置に不足している物品を準備するまでの対処法にすると良いでしょう。

なお、ビニール袋の固定には画びょうやピンの使用は控えてください。

新たな穴をあけることで、雨漏り箇所が増える可能性があります。

応急処置4.バケツやおむつで二次被害の拡大を防ぐ

バケツ・たらい・おむつの中でも、最も確実に二次被害を防止できるのが、おむつを使った応急処置です。

バケツやたらいは、壁から垂れている水には対応しにくく、水はね対策が必須。

一方でおむつは吸水性があるため、水はねを抑止しやすく、水が壁を伝っている場合はテープで固定して柔軟に使えます。

介護用のおむつは、様々な容量がラインナップされており、ドラッグストアやスーパーでも販売されているため手軽です。

紙オムツの使用期限は3年ほどを想定しているメーカーが多く、床の水拭き後の乾燥をはじめとして活用方法が幅広いため、万が一に備えて常備しておくと良いでしょう。

雨漏りでやってはいけない2つの応急処置とは?

雨漏りが発生したときは、スピーディに応急処置を実施するのが大切です。

しかし、間違った応急処置を実施すると、雨漏りが悪化する・十分な効果が得られないなどの事態が発生することも。

本章では、やってはいけない雨漏りの応急処置を解説します。

1.雨漏りの応急処置で釘・ビスを使う

雨漏りしている箇所に釘やビスを使うのは、雨漏りの原因が増えてしまうため控えましょう。

たとえば屋根の雨漏り箇所に、釘やビスを使って板を打ち付けると、釘やビスのわずかなすき間から雨水が侵入します。

雨水が侵入する箇所が増えると、雨漏りが悪化するのは明白。

雨水が建物の躯体に与えるダメージは大きく、屋根や壁などを支える木材が腐食するリスクを高める可能性がある点も要注意です。

釘・ビスを使った応急処置は、雨漏り箇所の修理代以外にも、多額の修繕費がかかる原因になりかねません。

2.原因特定前の雨漏り応急処置

原因を特定する前の応急処置は、作業がムダになりやすく、雨漏りの悪化につながるリスクもあるためやめましょう。

たとえば防水テープやコーキング剤などで、目視できる全てのひび割れを補修した場合です。

建物にあるひび割れは、雨漏りの原因になるのは確かですが、むやみに塞いでは排水のバランスが崩れることも。

排水のバランスが崩れると、新たな場所に水溜まりが発生し、新たな雨漏りの原因になりかねません。

雨漏りの原因は多岐にわたるため、補修作業は無理せずに、二次被害の拡大防止に専念したほうが確実です。

壁や屋根に多い10の雨漏りの原因とは?

雨漏りの原因は様々な上に、複数あるケースもあります。

そのため、雨漏りの原因特定は専門業者に任せるのが現実的です。

本章では、代表的な雨漏りの原因を解説します。

雨漏り原因1.屋根材にズレが生じている

屋根材のズレは、瓦屋根に発生しやすい原因です。

台風や地震でズレが生じることが多いため、不安なときは目視で確認してみましょう。

雨漏り原因2.屋根にヒビがある

屋根は、紫外線・風雨などが直接当たるため、経年とともにダメージが蓄積されます。

スレートや漆喰、瓦などにヒビがあれば雨漏りと原因となりますが、屋根材のチェックは高所での作業をともなうため、専門業者に依頼するようにしましょう。

雨漏り原因3.ベランダ周囲が劣化

ベランダから雨漏りする原因は、おもに以下の4つです。

  • 防水塗料の寿命
  • 外壁とのつなぎ目の劣化
  • 立ち上がり部分の劣化
  • 手すりの損傷

ベランダの排水溝が詰まって、溜まった雨水が染み込んでいく場合もあるため、定期的に確認すると良いでしょう。

雨漏り原因4.天井・壁内部の給排水管の破損

晴れている日の雨漏りは、吸排水管の破損を疑いましょう。

給排水管と壁・防水シートのすき間から雨水が侵入していることもあります。

雨漏り原因5.サッシ枠・防水シートのすき間

サッシ枠と防水シートにすき間があれば、雨水が侵入する可能性があります。

外壁を伝った雨水が、すき間から侵入して雨漏りに発展します。

雨漏り原因6.外壁のひび割れ

外壁は紫外線・雨水・地震などでひび割れが発生し、雨漏りに発展します。

外壁は定期的に補修して、雨漏り予防に努めましょう。

雨漏り原因7.外壁のコーキングが劣化

外壁のコーキングは、壁材のつなぎ目補強とすき間を防ぐのが目的で施工されます。

種類にもよりますが、コーキングは8~10年ほどを目安に打ち増すと良いでしょう。

コーキングの施工手順は「コーキングで雨漏りを修理する方法を解説!屋根の種類別ポイントも」をご覧ください。

雨漏り原因8.雨どいが破損・詰まり

雨どいが正常に機能していない場合は、外壁を伝う水量が増えるため、雨漏りの原因になる場合があります。

定期的に雨どいの状態を確認して、必要時は業者に修理を依頼するのが確実です。

雨漏り原因9.破風・鼻隠しが劣化

破風(はふ)と鼻隠しは、どちらも屋根の先端側面にある部材で、鼻隠しは雨どいの下地として使われます。

破風と鼻隠しは、紫外線・風雨のダメージを防ぐために塗装されていますが、経年とともに劣化が進みます。

経年劣化が進行して塗装が剥がれると、破風や鼻隠しに直接ダメージが加わるため、部材の変形や破損による雨漏りに発展するという訳です。

雨漏り原因10.雨戸収納の劣化

古民家のように、雨戸収納がある場合は、収納する部分の裏側から雨漏りが発生することがあります。

雨戸収納部分の裏側が、防水処理されていない場合が多く、経年劣化が進行して雨漏りが発生するためです。

防水処理・アルミサッシへの変更などで改善できます。

散水調査で雨漏りの原因を特定するときの2つのポイント

散水調査とは、壁や屋根に水をかけて雨漏り箇所を発見する方法です。

専門業者も採用している調査方法ですが、自力で原因を特定したい場合にも活用できます。

本章は、より確実に雨漏りの原因を特定するための、散水調査実施のポイントを解説します。

ポイント1.雨漏り箇所に水をかけるときは建物の下から

散水調査は、建物の下部分から順に実施するのが効率的です。

建物の下から順番に水をかけて、雨漏りの発生が確認された高さをチェックすると、原因を特定しやすいためです。

屋根の上から水をかけては、水が下に流れ落ちるため、原因箇所の高さを特定するのは困難。

目視でチェックしつつ、下から順に散水すると、雨漏りの原因特定が容易です。

ポイント2.水をかける時間は30分が目安

散水は30分を目安に、雨漏りが確認できた時点で中止するといいでしょう。

数分の散水では、雨漏りが確認できないことがあるためです。

散水調査は、高圧洗浄機を使ってはいけません。

水圧が高ければ、不要な水を侵入を招き、雨漏りの被害拡大につながるためです。

散水調査で原因が特定できない場合は、専門業者に依頼するのがおすすめ。

赤外線調査・打診調査など、より確実な調査方法で原因を特定して、修繕してくれます。

外壁の調査方法は「外壁打診調査とは?調査対象や方法を詳しく解説」に掲載しています。

高層ビル・商業施設の雨漏り・外壁調査でお悩みの方へ

本記事では、身近にあるもので対処できる雨漏りの応急処置を解説しました。

一般住宅の雨漏りは自力で対処できる場合があるものの、商業施設や高層ビルの雨漏りは専門業者でなければ、原因究明や修繕は困難です。

当メディアを運営する株式会社ギアミクスでは、ロープアクセス工法を活用した外壁調査・修理の豊富な実績があります。

建物の雨漏りでお悩みの際は、ぜひ事例ページをご覧の上で、お問い合わせください。

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