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サイディングの補修方法とは?費用相場から業者選びまで徹底解説

サイディングの補修方法とは?費用相場から業者選びまで徹底解説

サイディングは国内で最も普及している外壁材です。

経年劣化によるサイディングのひび割れや反りなどの症状を発見した際に、
「どのように補修をすればいいのな?」
「業者に補修を依頼するといくらかかるだろう?」と悩む人は少なくないでしょう。

サイディングの劣化を放置すると雨漏りやシロアリの被害を起こすリスクが高まります。

この記事では、サイディングの劣化症状や補修方法、費用相場、DIYでサイディングの補修は可能かについて解説しています。

サイディングの補修を検討している方は最後までご一読ください。

サイディングの劣化で起こりうる症状とは?

「サイディング(サイディングボード)」とは、住宅や建物の外壁を形成する板材で国内シェアの8割以上を誇る外壁材です。

1990年頃から、豊富なデザイン性や短期間かつコストパフォーマンスが高い施工、耐火性、安定した品質のため人気が急速に広まりました。

一方でサイディングは、耐久性が低いというデメリットがあります。
ここからは、サイディングの劣化で起こりうる症状についてご紹介します。

症状①サイディングのひび割れ

サイディングは劣化すると、ひび割れを起こすことがあります。

サイディングのひび割れは2種類あります。

  • 幅0.3㎜未満:ヘアークラックと言われる、髪の毛のように細いひび割れていて、外壁表面の塗膜にひび割れが起きている状態。
  • 幅0.3㎜以上:構造クラックと言われる、建物の構造にまで影響する深刻なひび割れの状態。
    深刻なひび割れが進行しているため、今すぐ専門業者によるサイディングの補修が必要です。

劣化の主な原因は以下の4つです。

原因①雨水・紫外線による経年劣化

サイディングは、何年も紫外線を浴び続けると表面の塗料が劣化して、防水効果を失ってしまいます。

雨の日に雨水を吸い膨張、晴れの日に乾いて収縮というサイクルを繰り返すたびに脆い状態のサイディング本体に負荷がかかり、ひび割れを引き起こします。

原因②サッシの重み・窓の開け閉めによる振動

窓サッシの重みや窓の開け閉めによる振動は、サイディングがひび割れる原因の1つです。
窓やサッシは毎日開け閉めするため、サイディング本体に衝撃が蓄積しやすく負荷がかかりやすいためです。

また、住宅や建物に車やボールなどの物が勢いよくぶつかったり、台風など自然災害の影響で物が飛んできたりした際の衝撃で、サイディングのひび割れをもたらす場合もあります。

原因③地震

サイディング耐震性には優れていますが、大型地震が直下して揺れが生じた場合は、あまりの衝撃で歪みに耐え切れずひび割れをもたらす可能性があります。

原因④施工ミス

筋交い(住宅や建物の耐震性を高める斜め方向の部材)などの不足や構造的な欠陥から、少しの衝撃でも建物が大きく揺れたり、歪んでしまったりするためにサイディングにひび割れを引き起こす場合もあります。

症状②シーリング(コーキング)のひび割れ

シーリング(コーキング)とは、気密性や防水性を高めるために、建物と外壁ボードの継ぎ目部分の目地や外壁とサッシなどの隙間を充填することを指します。

シーリングは、経年による紫外線や雨風、気温差により以下のようなサイクルで劣化していきます。

  • 硬化
  • 亀裂・ひび
  • はがれ・隙間
  • 剥離

シーリングは、住宅や建物の動きに合わせて伸縮を繰り返し、雨水や風の侵入を防いでくれます。

シーリングが乖離状態であれば、いつ雨漏りになるかは時間の問題です。

また、シーリングは一部だけ劣化することがないため、全体的なメンテナンスが欠かせません。

症状③チョーキング

チョーキングとは、「白亜化現象」とも呼ばれ、サイディングを素手で触ると白い粉が付くことを指します。

付着した白い粉の正体は、雨や紫外線によって塗料の中の合成樹脂が分解され、顔料が粉状になって塗装表面に現れたものです。

チョーキングは経年劣化が原因で、サイディングの塗膜の劣化が進行しているサインです。
つまり、外壁塗装の雨風の侵入を防ぐという役割を十分に発揮できていない状態です。

早急にサイディングの塗り替えを検討しましょう。

症状④サイディングの反り

サイディングの表面は、デザインや模様が装飾されていることが多く、一般的にまっすぐしています。

一方で経年劣化が原因で、サイディング表面が吸水しやすい状態になるため反り返りをもたらす可能性があります。

釘などで調節できる場合もありますが、一端反ったサイディングは元に戻りません。
サイディングの全面重ね張りまたは張り替え工事が必要です。

サイディングの劣化が原因で起こりうる住宅の被害とは?

サイディングの劣化を放置したままだと、引き起こる住宅の被害をご紹介します。

凍害

凍害とは、サイディングの中で水分が凍結や膨張することで、塗装が脆くなったり、サイディングが割れたりする症状を指します。

凍害が起こりやすい場所は以下の通りです。

  • 寒冷地域の住宅や建物
  • キッチンなどの水回りのサイディング
  • 日が当たらず湿気が溜まりやすい箇所のサイディング

凍害は、サイディングの小さなひび割れから一気に重大なダメージを与えかねませんので注意してください。

下地の腐食・雨漏り

サイディングの劣化を放置しておくと、隙間から外壁に雨水や風が侵入しやすくなります。
建物の強度は低下し、下地の腐食や雨漏りを引き起こすでしょう。

建物の骨組みや柱とありとあらゆる箇所の補修が必要となり、莫大な費用が発生する可能性が高まります。

シロアリの発生

サイディングの劣化から、建物の中に雨水が侵入すると多湿状態になります。
建物の湿りが続けば、多湿状態を好むカビやシロアリが発生してしまう可能性があります。

シロアリの食害で柱が脆くなると、耐久性を維持できません。
もし自然災害が起きれば、住宅や建物が倒壊する恐れがあります。

さらに、アレルギーなどの健康被害を引き起こす危険性が高まるので注意しましょう。

サイディングの落下

サイディングの反りや隙間が生じるとサイディングのひび割れが拡大し、釘やビスが打たれている箇所にまで被害がおよびます。

耐久性が低下すれば、強風や揺れなどの衝撃を受けた際にサイディングが落下する危険性があります。

サイディングの4つの補修方法と補修費用の相場

サイディングの補修方法と補修費用の相場をご紹介します。
足場を組む場合は、足場設置の費用が発生するので注意してください。

補修方法①サイディングのひび割れ補修

サイディングのひび割れ補修の費用相場は、補修を行う長さにより変動はしますが、20万~40万円です。

サイディングのひび割れ補修の方法は以下の通りです。

  1. ひび割れ部分の清掃
  2. シーリングと下地との接着力を高めるプライマーを塗布
  3. シーリングを充填
  4. モルタルで表面を埋めて保護

※外壁補修についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
「外壁補修の目的とは?作業方法や壁の種類、注意点を解説」

補修方法②サイディングの塗装

サイディングの塗装には2種類の方法があります。

  • カバー工法(重ね張り):既存のサイディング外壁の上に、新しい外壁材を施工
  • 張り替え:既存のサイディング外壁を取り除き、新しい外壁材を施工

塗装の費用は、塗装面積と利用する塗料により変動しますが、相場は80万〜150万円前後です。

サイディングの塗装工事の方法は以下の通りです。

  1. 足場設置や飛散防止シートの設置、養生
  2. 高圧洗浄と下地処理
  3. 塗料の定着率と強度を高めるために下塗りと上塗り

補修方法③サイディングの反り修理

サイディングの反りの修理は以下の2種類があります。

  • 重ね張り(カバー)工事:既存のサイディングの上から重ね張り
  • 張り替え工事:既存のサイディングを撤去、全面張り替え

修理の費用相場は、重ね張り工事だと150万〜200万円、張り替え工事だと200万〜300万円と言われています。

補修方法④シーリング(コーキング)のひび割れ補修

シーリングには2種類の補修方法があります。

  • 打ち替え:既存のシーリングを取り除き、新しいシーリングを充填
  • 増し打ち:既存のシーリングの上から新しいシーリングを充填

打ち替え工事の費用相場は、25万〜50万円前後と言われています。

補修方法は以下の通りです。

  1. 劣化したシーリングを撤去
  2. 外壁部分を養生し、プライマーを塗布
  3. ヘラなどで隙間がないようにシーリングを均等に充填

サイディングの補修はDIYで対応可能か?

サイディングの補修はホームセンターで購入できる道具を使えば、誰でも簡単に対処できます。
DIYで行うメリットは以下の通りです。

  • 費用が安い
  • 自分の好きな時間で、好きなように補修できる

DIYでシーリングの補修をすれば、材料費の約1,000円程度と費用を安く抑えられます。

一方で、DIYで行うデメリットは以下の通りです。

  • 高所での作業のため安全性が確保できない
  • 補修に失敗すれば、かえって費用が高くなる
  • 時間がかかる

高所での作業は足元が非常に不安定で、転落事故を起こすなどの危険性が伴います。

また、サイディングの劣化や不具合を自己判断だけで補修すると
「窓際の小さなひび割れだけだと思っていたら、実は高所には大きなひび割れが生じていた」
「シーリングのひび割れをDIYで補修したら、補修が不完全で雨漏りが発生した」
など、実は専門業者の早急な補修作業が必要だったケースもあるかもしれません。

DIYでのサイディングの補修は応急処置と心得て、プロの専門業者に補修を依頼することをおすすめします。

※外壁補修をDIYか業者への依頼か迷われている方は、こちらの記事をご覧ください。
「外壁のひび割れはパテで補修できる!DIYか業者への依頼、どちらがいい?」

サイディングの補修を業者に頼む際に気を付けたい3つのこと

サイディングの補修を業者に頼む際に気を付けたい3つのことをご紹介します。

サイディングの補修の実績がある業者を選ぶ

サイディングと一口に言っても様々な種類があり、それぞれに適した施工方法などがあります。
外壁塗料とサイディング材の相性が悪ければ、劣化が返って早まるリスクもあります。

リスク回避のためには、サイディング補修の実績が多数ある業者を選びましょう。

アフターフォローが万全

一般的にサイディング補修の周期は10年前後と言われています。
サイディングの保全や外壁の寿命を伸ばすためにも、定期点検や補修後のアフターフォローは欠かせません。

また施工不備が発生した場合、不備の初期症状はすぐに表面には現れず、施工から半年以降に現れる可能性が多いと言われています。

保証やアフターフォローが万全の業者を選べば、被害が拡大する前に対処してもらえます。

さらに、実際に施工不備が生じた際に対処してもらえず、泣き寝入りをしないためにも事前に書面を通して以下の保証内容を確認しておきましょう。

  • 保証する会社(自社保証かメーカー保証など)
  • 保証期間
  • 保証の範囲箇所
  • ひび割れなど保証の対象となる劣化
  • 免責事項

複数の業者から見積もりをとる

優良業者をいくつかピックアップしたら、最後に複数の業者から見積もりを取りましょう。

高額な金額を請求したり、補修技術が未熟できちんと施工できなかったりと悪徳業者に当たる可能性もあるので必ず複数の業者を比べましょう。

まとめ サイディングの補修は業者に頼んで早めに対処しよう

サイデイングは、太陽光や雨風、地震などの衝撃に日々ダメージを受け劣化しています。
サイデイングのひび割れや反りなどを補修をせずに放置すれば、カビの発生や雨漏りなどが発生するリスクも生じ、人体にも被害を及ぼします。

被害を未然に防ぐためにも、サイデイングの劣化を発見したらプロの専門業者に補修を依頼しましょう。

ギアミクスでは、足場を組まない「ロープアクセス工法」を採用しています。
足場設置・解体の費用と工期を大幅に削減できるため、サイデイングの補修をリーズナブルに施工できます。
サイデイングのひび割れやシーリングの劣化を発見したら、ギアミクスに一度お問い合わせください。