雨漏りを自分で修理する方法とは?プロ業者に依頼するケースも紹介

雨漏りを自分で修理する方法とは?プロ業者に依頼するケースも紹介

大雨や台風などで、急に屋根や天井から雨漏りが発生した場合に、
「自分ですぐに雨漏りの修理をしたいが、方法がわからない…」
とお悩みの方も多いでしょう。

本記事では、雨漏りの起こりやすい場所や自分で雨漏りを修理する方法や注意点を解説しています。

雨漏りはすぐに修理しないと建物の劣化を早めるため、自分でできる雨漏りの修理方法を知ることは必須です。
自分で雨漏りを修理したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

雨漏りがしやすい4つの場所

ここからは、特に雨漏りの原因となりやすい4つの場所について紹介します。

屋根

屋根は最も雨漏りの原因となりやすい場所と言われ、紫外線や台風、大雨などの自然災害が要因となり雨漏りが起こります。

瓦や屋根材のひび割れや隙間、釘が浮くなどの経年劣化が雨漏りの原因となることも。

また、雨水や雪が溜まりやすい勾配のない陸屋根は雨漏りが起こりやすいです。

防水工事や定期メンテナンスなどの雨漏り対策を必須と言えます。

ベランダ

ベランダの床と住宅壁面の境目のコーキングがはがれて、ベランダにひび割れができることで雨水が侵入しやすいと雨漏りが発生しやすくなります。

また、ベランダの排水口付近にゴミが溜まると排水機能の不備が起きやすいので注意してください。

窓の経年劣化が原因でサッシの引き違い部分に隙間ができたり、外側のコーキング材が破損したりすると雨水が漏れてしまいます。

また、窓の周りに大量のカビが発生し始めたら、雨漏りの可能性があるので注意しましょう。

紫外線に常時さらされている壁も経年劣化しやすいため、雨漏りが発生しやすい場所です。

外壁塗装のはがれやコーキング材が劣化して、ひび割れができれば雨水が侵入してしまいます。
特に木材は濡れると腐りやすいため、早急な対応が欠かせません。

自分でできる雨漏りの修理方法

雨漏りの状態にもよりますが、自分で雨漏りの修理ができます。
ここからは、DIY初心者でもチャレンジしやすい6つの修理方法を紹介します。

雨漏りの修理箇所を特定する

まずは、雨漏りの発生箇所を特定しましょう。
雨漏りの発生箇所は1か所だけとは限らず、複数箇所で発生している場合もあるので慎重に判断してください。

自分で雨漏りを特定できる方法は、「目視による調査」か「散水による調査」です。

目視による調査とは、住宅の外壁や窓回りなどを目で見て、雨水の浸入箇所となりそうな隙間や破損などを探すことを指します。

手軽にできる調査方法ですが、築年数が長い住宅だと劣化も多いため、浸入箇所を見極めるのが難しい場合もあるので気を付けましょう。

また、屋根や天窓などの高所での調査は危険なので、住宅全体が見える場所から目視するなど注意が必要です。

散水による調査は、目視で見つけた隙間や破損箇所に散水して、漏水の有無を確認することを指します。

調査の時にチェックしてほしいポイントは以下の通りです。

屋根

  • 瓦にひび割れやずれがある
  • 棟瓦下や軒瓦が当たる部分の漆喰に崩れがある
  • 板金にサビやヘコみ、穴がある
  • 変色やコケが生えている

軒先屋根

  • 雨樋にゆがみや破損がある

ベランダ

  • 床の表面にひび割れがある
  • 壁とのコーキング材がはがれている
  • 排水口にゴミが溜まり、ジョイントが劣化している

  • 窓周りのコーキング材にひび割れやはがれがある

  • タイルや塗膜が劣化し、貫通したひび割れがある

バケツ・雑巾

バケツと雑巾があれば、突然の天井からの雨漏りにも応急処置ができます。
準備するものは、バケツと雑巾、新聞紙のみ。

手順は以下の通りです。

  1. 雨漏りしている箇所の下に、新聞紙を敷く
  2. その上に雑巾、バケツの順に置く

雨水が床や周りに飛び散る可能性があるので、バケツの底に雑巾を置いて水しぶきを防ぎましょう。

ブルーシート

雨漏りしている箇所をピンポイントで特定できない場合は、ブルーシートを使って修理してみましょう。

手順は以下の通りです。

  1. 広範囲にブルーシートを被せる
  2. 防水テープか土や砂利の入った土嚢袋を置き、ブルーシートが風で飛ばされないように固定する

土嚢は無償で提供してくれる自治体が多く手軽に修理できますが、危険が伴う作業であることには留意してください。

土嚢の1袋の重さは、5〜10kgほどです。

重量のある土嚢袋を手に持ちながらはしごを登るのは想像以上に危険なため、必ず複数人で修理作業を行いましょう。

防水テープ 

屋根や外壁のひび割れや穴の大きさに合わせて、防水テープを切って貼るだけで応急処置的な修理が可能です。

貼り付ける箇所の水気や汚れをしっかりと落として乾燥させてから、下から上に向かって防水テープを貼ると密着が強くなるのでおすすめ。

耐久性も優れており、テープをはがしても後が残らないので、DIY向きです。

雨漏り用だけでなく、水回りの配管用や外壁の補修用など種類はさまざまあるので、使用目的に合ったテープを選びましょう。

給水シート

ホームセンターで簡単に購入できる給水シートも、修理の時に役立ちます。
吸水シート1枚(約400g)で、約10ℓの水を5〜10分で吸水可能です。

窓からの雨漏りの場合、吸水シートでせき止めるように雨水が浸入してくる箇所に置けば、何度も雑巾を絞る手間が省けるメリットも。

ただし、吸水するとかなりの重さになるため、屋根裏の雨漏りの時に使用すると天井が抜けてしまう恐れもあるので注意しましょう。

補修スプレー

補修スプレーは、女性やお子様でも雨漏りを修理できるアイテムです。

補修スプレーを雨漏りの侵入箇所に噴射するだけとお手軽ながらも、キッチンやお風呂場の水漏れ程度であれば簡単に修理できます。

密着性を高めるために、噴射から乾燥するまで長期間待つのがポイント。

安価のため、修理費用を抑えたい方にはおすすめです。

コーキング材

DIY中級者以上なら、コーキング材を使用した雨漏りの修理も良いでしょう。

準備と手順は以下の通りです。

  • コーキング剤
  • コーキングガン
  • マスキングテープ
  • プライマー
  • カッター
  • 雑巾

手順

  1. 雨漏りしている箇所を雑巾で水気や汚れを拭き取る
  2. 原因箇所の周りをマスキングテープで養生する
  3. コーキング材を密着させるためにプライマーを塗る
  4. プライマーが乾いたら、コーキング材を均一に塗る
  5. コーキング剤が乾燥する前に、マスキングテープをはがす

コーキング材は千円程度で、外壁や屋根など色々な箇所に使用可能です。

ただし、誤って雨水の排水路までコーキングしてしまい雨漏りが悪化するリスクもあるので注意しましょう。

雨漏り修理を先延ばしにすると起こる被害とは?

「とりあえず、雨漏りの応急処置はしたから、大丈夫だろう…」と本格的な修理を先延ばしにすると、大変なことになるかもしれません。

雨が降る度に雨水が住宅に染み込み、住宅の劣化が急速に進むかもしれないからです。

雨漏りの主な被害は以下の通りです。

  • 壁や天井のシミ
  • 木材が腐る
  • カビの発生
  • シロアリの発生
  • 住宅の強度が低下する
  • 家の資産価値が下がる
  • 家の寿命が短くなる
  • 漏電
  • 火災

住宅の劣化だけではなく、家族の健康にも被害が及ぶ可能性があります。
雨漏りを見つけたら、すぐにきちんとした修理をしましょう。

雨漏りを自分で修理する時に注意したい4つのこと

ここからは、雨漏りを自分で修理する時に注意してほしい4つのことについて紹介します。

安全を確認する

屋外や高所での作業は、視界も悪く足元が滑りやすいため、転落のリスクがあります。

安全を確保するためにも、雨が止んだ時や足元が濡れていない時に修理をしましょう。

また、はしごを利用する時は補助をしてもらえるように、2人以上で作業をすることをおすすめします。

広範囲の雨漏りの修理だと時間がかかる

軽い雨漏りの修理だと、初心者でも数時間程度で完了します。

しかし、雨漏りの箇所が広範囲だったり、雨漏りの状況が深刻だったりすると予想以上に時間がかかってしまうかもしれません。

管理会社へ修理の相談をする

賃貸物件で雨漏りが発生した場合は、必ず管理会社か大家さんに相談しましょう。

管理会社や大家さんは、民法606条1項により「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と義務づけられています。

また、専門業者に依頼する時にも管理組合に連絡をしておけば、火災保険が適用になったり、修理の作業音などの近隣トラブルを事前に防げたりとメリットがあります。

自分で修理できない可能性もある

見た目では修理ができたように見えても、実は不十分で再発を繰り返す可能性があります。

住宅内部の木材が腐っていたり、シロアリが発生したりと取り返しのつかない状況だった場合も少なくありません。

専門の修理業者なら、見た目ではわからない被害も特定して対応してくれます。

自分での修理はあくまで応急処置と考えて、できるだけ早く専門業者に修理を依頼することを推奨します。

雨漏り修理は専門業者に依頼するのがおすすめ

通常の些細な雨でも雨漏りを繰り返すようなら、雨漏りの被害は深刻かもしれません。
その時は、専門業者に修理を依頼しましょう。

ここからは、専門業者の費用相場や選定方法を紹介します。

雨漏り修理の費用相場

雨漏りを修理する箇所やダメージ具合により、費用は変動します。

一般的な費用相場は以下の通りです。

  • 屋根 :  3~200万円
  • 天井 :  5~20万円
  • ベランダ・バルコニー :  5~200万円
  • 外壁 : 5~150万円
  • 窓 :  3~30万円

また、作業日程は以下の通りです。

  • 現場調査や作業内容決定:半日~1日程度
  • 足場組み:1日
  • 防水コーキング:1週間~10日前後
  • 瓦の修理:部分修理 半日・全体修理:5日~1週間
  • 屋根の塗装:2週間程度

修理内容によって異なりますが、部分修理で1日〜1週間、大規模工事で2〜3週間工期が必要となります。

業者の選び方

雨漏りの修理の専門業者を選定する時に気を付けてほしい3つのポイントを紹介します。

選び方①施工実績が豊富

現場では、豊富な修理経験と実績が何を置いても一番と言えます。

また、NPO法人雨漏り診断士協会から認められた「雨漏り診断士」を有している業者なら、専門性が高くておすすめです。

選び方②アフターフォロー体制が万全

住宅の劣化を防ぐためにも、10年〜12年を目安とした定期メンテナンスは必須です。

また、修理不備はすぐに現れず、修理から半年以降に現れる可能性が多いと言われています。
安心して暮らすためにも、保証やアフターフォローが万全で信頼できる業者を選んでください。

選び方③複数の業者から相見積もりを取る

複数の会社から相見積もりを取り、費用やサービスを比較してみましょう。

見積り後に追加請求や不当な請求を避けるためにも、見積りの内訳もきちんと確認してみてください。

まとめ 雨漏りは自分で修理できるが、応急処置と考えよう

雨漏りは1日でも早く修理をしないと、住宅や家族の健康にダメージを与える可能性があります。

自分で修理するのは応急処置と考えて、専門業者に雨漏りの修理を依頼すれば間違いないでしょう。

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ロープアクセス技術について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
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